こんにちは。消費税にうるさい税理士 石川です。
このブログの入り口の写真、税理士バッジなのですが、ご存知でしたか?
馴染みが薄いですよね。
弁護士バッジならご存知だと思いますが。
そもそも、弁護士、医者、刑事はドラマの主人公になり得るのですが、税理士のドラマってあまり聞きませんよね。
古美門研介(リーガルハイ/堺雅人さん)みたいな弁護士とか、大門未知子(ドクターX/米倉涼子さん)みたいなお医者さんというのも実際にはいないのでしょうけれども、それにしても税理士はモデルがなさすぎる。
ひょっとしたら「税理士の資格持ってれば誰に頼んだって一緒でしょ?」と思っていませんか?
そんなことないのですよ。
どんな違いがあるのか、私の目線で分類してみました。
統計的に
性別と年代
わたくしの位置づけは、40歳代女性です。
これが統計的にどういう位置づけかと言いますと、
税理士の人数の最新データは、平成31年3月末時点、全国に78,028人です。
女性の割合は14.4%(14.4%といのは、ちょっとデータが古くて、平成28年3月末のデータによるものです)
もう少し詳しい情報は日本税理士連合会が10年ごとに実施している税理士実態調査からわかります。と言っても直近の調査が平成26年なんですが。
年齢分布は40歳代が17.1%。ちなみに20~50歳代の占める割合は45.7%と半分以下。
60歳代以上が54.3%です。
税理士には実は3タイプ
私は開業税理士なのですが、税理士には実は3つの区分があります。
- 開業税理士・・・独立開業している税理士
- 税理士法人の社員税理士・・・複数人の税理士が社員(一般的な会社の株主でかつ役員のような意味)となって組織を運営している税理士
- 所属税理士・・・開業税理士や税理士法人に勤めている税理士
その他に、税理士事務所には
- 税理士の試験には合格しており、いつでも税理士になれるけれども、敢えて開業税理士や税理士法人の中でスタッフとして働いている人
- 税理士資格の勉強中、または、資格を取らないで、スタッフとして働き続ける人
がいます。「現状の税理士事務所は薬局の薬剤師に似ている」、と私は思っています。良くも悪くも有資格者が一人いれば成り立ちます。
開業税理士、社員税理士、所属税理士のどれが偉いとかはありませんし、所属税理士を○年やってから独立する、というルールもありません(ただし、税理士事務所か企業の経理部などでの実務経験2年以上というルールはあります)。
私は、所属を経ないで、いきなり開業税理士として登録しました。
傾向として、複数人の税理士がいる税理士法人や所属税理士もいる税理士事務所の方が大型案件や複雑な案件に強いイメージはあると思います。
とはいうものの、一人または少人数でやっている開業税理士も横のつながりは他の士業さんも含めて開拓していますから「一人だから世界が狭い、知識が狭い」ということはありません。
一方で開業税理士はフットワークが軽いです。組織の上長の許可みたいなのは不必要ですから、決断は早いですね。もちろん、税法や会計について調べるときは必要に応じてお時間をいただきますよ。
自由度も高く、自分で役に立ちそうと思えば、異業種交流の場や、直接的に業務に関係なさそうな研修にも足取り軽く参加します。これは人によるかな。
開業税理士の男女比はこんな感じ(平成26年の税理士実態調査より)
石川って意外と希少だな、と思っていただけたら幸いです。
税理士までの道のり~1.資格の取り方
税理士の資格を取るためには、実はいくつか方法があります。
大きく分けると3つ。それぞれに長所があります。
- 税理士試験を受験して5科目合格する。
受験指導校などで税法を体系的に勉強しています。努力が実らないという悔しい思いも多かれ少なかれ、経験しています。 - 法学や会計学で大学院を修了し(両方の大学院を修了するのも可)、税理士試験を1~3科目合格する。
税理士試験を5科目合格するよりも短期間で資格を取得できることが多いので、早いうちに実務に集中することができます。 - 税務署のOB
税務署の内部事情に詳しいです。
弁護士や裁判官、検事はみんな司法試験を経てなるはずなので、税理士も大方は税理士試験だろう、と思うと実は違います。
2.と3.の合計の方が、1.よりも多い、というのが実態です。
私は1.に入ります。
税理士までの道のり~2.社会人経験
税理士になる前は
- 一般企業で経理職
- 税理士事務所勤務
などの方が多いです。ご実家が税理士業を営まれていて、そのまま家業を継いだ方も。
私は新卒時にシステムエンジニアとして就職しました。管理部門ではなく、事業部門の経験があるというのは珍しい方です。
事業部門の経験があると何が良いかというと、経営層や管理部門と事業部門との意識の差がわかります。
事業部門に「コスト意識を持て」と言っても、伝わらないよ~というのは実感としてわかりますから、どう伝えるべきか、一緒に考えることができます。
まとめ
石川が、税理士全体の中でどの辺の位置づけか、少しおわかりいただけましたでしょうか?
税理士のホームページでは、みなさん、経歴などで上記のようなことをアピールしており、注目していただきたいポイントでもあります。
プラス、フィーリングも大事ですね。
税理士は、場合によっては死に際まで、さらには次世代まで続くくらい長いお付き合いになることもあります。
会社や個人の財産や家族関係などプライベートな情報を共有します。
最後は、会ってみて決めてくださいね。