なぜ税理士に?

キャリアスタートはシステムエンジニア

1999年、新卒採用で、システムエンジニアとして就職しました。
当時は就職氷河期でしたが、2000年問題などもあり、システムエンジニアは人手不足でした。
そのおかげで、大学の専攻はコンピュータ関係ではなかったのですが、就職することができました。

新卒時にシステムエンジニアに抱いていたイメージは、

「お客様の業務に精通し、業務改善のコンサルティングをする」

というものでした。

イメージとの違い

システムエンジニアとして就職したと言っても、最初の仕事はプログラム作成の現場がメインでした。

データの内容に応じて「if~」などと処理を記述するプログラム作成は、集中してコツコツ考える作業が性に合っていて、夜遅くまでの残業も比較的楽しくこなしていました。

一方で、就職時に抱いていた

  • 「お客様の業務に精通し、ITで業務を改善する」
  • 「お客様に寄り添い、業務改善のサポートをする」

という思いや考えと、実際の業務との違いが悩みでした。

税理士を目指した理由

そんな中、ある日、専門学校のパンフレットでとある税理士さんのインタビュー記事を見つけました。
その税理士さんは、大学で経営情報学を専攻し、「ビジネスを財務とITで支援する」という視点から税理士の業務を行っていました。

財務とIT。
就職当初抱いていたシステムエンジニアのイメージを思い出しました。

読み進めると

『僕がやりたかったのは経営者と向き合ったアドバイスができること。
つまりちょっと判断に迷った社長が「ねぇ」といって振り返った時、社長の少し後ろにいる相談役』

という内容がありました。

その時に、

  • 「この人のようになりたい!」
  • 「こういう仕事をしたい!」

と思い、税理士を目指すことにしました。

なぜ消費税を?

経営判断におおきな影響を及ぼす消費税

いち消費者として生活をしていくうえで必ず接する消費税。
「モノを買う時に8%の消費税が掛かる」ということは小学生も知っています。

しかし、経営者の立場になると、意味合いが変わってきます。

今度は消費税を「払う」ことに加え、「収める」必要があります。

そして、消費税は、経営判断をするにあたって重くのしかかってきます。

納税資金の準備、制度の改正など、常に目を配らなければならないからです。

次のような事例を多数見てきました。

飲食業の経営者
予定納税があるのを忘れていたのでまとまったお金がない。

飲食業経営者
消費税の納税資金に困って税務署に分割払いの相談に行くと、税務署の職員さんに「消費税は預かっているだけなんだから、払えないっておかしいですよねえ?」と嫌味を言われる
(そうは言っても、自主的に相談に行けば、親身になって分割払いに応じてもらえますので、早めに行きましょう。遅くなればなるほど… )

飲食業経営者
どうしても困った個人事業者が法人設立をして消費税の納税義務回避を目論む。

製造業経営者
実質、雇っているに等しい職人さんへの支払いを、給与ではなく外注費にして、税務調査で大汗をかく。(消費税の計算に大きく影響がでます。)

それ以外にも、以下の様な事を見たり、聞いたりした事ありませんか?

2019年10月には消費税の増税が予定されています。同時に軽減税率が導入されます。準備はしていますか?

賃貸マンションのエントランスに自販機が…

実は、それは過去に流行った消費税還付スキームの名残かもしれません。

最近よくニュースで「金の密輸」について聞くんですが…

実は、これは消費税を利用した犯罪です。

納税者にとって、難しい消費税

税理士試験では、税金の法律である税法を勉強します。

税法には法人税法、所得税法、消費税法、相続税法…と全9科目あるのですが、その中から、3科目を選んで受験します。

私が最初に取り組んだのが消費税法です。
そして、消費税法に合格するまでに5年もかかってしまい、結局、他のどの税法よりも長い時間、勉強しました 笑

消費税法には、消費税の計算の仕方が事細かに書いてあります。
消費税を課す取引はどんな取引か?から始まり、売掛金の貸倒、値引き、非課税、輸出入、事業の内容が大きく変わった場合、相続、会社の組織再編など事細かに、たくさんのシーンに一つ一つ法律で対応してあるのです。
感心すると同時に、納税者にとって、とても難しく、知らないままでは失敗してしまうこともあるかも、と感じました。

『経営者の相談役』

事細かに書いてある消費税法ですが、抜け穴を発見する人たちがいました。

先ほど触れた賃貸マンションにある自販機も一例なのですが、消費税法の隙間をついた節税スキームが編み出されました。

新たなスキームが現れて、法律改正で穴をふさぐ、そこにやはり抜け穴が…というイタチごっこが平成22年度改正から毎年のように繰り広げられ、法律がどんどん複雑化しています。

事実、実務の中では、経営者の方々が、消費税の納税や判断、金額の大きさに不安を抱えているという現実があります。

もちろん、会社を運営する上では、法人税は非常に大事です。
しかし、法人税は税理士として出来て当然です。

それに加え、『経営者の相談役』として、消費税という複雑かつインパクトのある税金を確実に取り組んで行きたいと思っております。

略歴

1999年名古屋大学 大学院生命農学研究科 博士課程前期課程修了。

メガバンク関連のシンクタンクやソフトウェア開発企業にて、銀行の決済システムの開発や生産管理システムのカスタマイズに従事。経営の数字に興味を持つ。

その後、税理士法人に転職。法人や個人事業主の月次決算から法人税、所得税、消費税の申告書作成まで行い、販売促進や経営の相談も実施。
担当先は飲食店をメインとして、製造業やEC関連の業種も多く担当。また、経営支援セミナーや飲食店繁盛セミナーの講師も務めた。

勤務の傍ら、2014年に税理士試験に合格(簿記論、財務諸表論、法人税法、消費税法、相続税法)。

8年間勤めた税理士法人を2017年6月に退職し、2017年8月24日独立開業。